相田みつをさん(1924年5月20日〜1991年12月17日)といえば、独自の書体と心に響くフレーズで多くのファンを持つ書家・詩人として知られています。
栃木県足利市に生まれ、生涯をかけて、この地で、言葉と書が一体となった世界を追い求め続けました。
戦中戦後の動乱期に青春時代を過ごし、短歌、禅を学びながら自分の書、自分の言葉で人間本来の在り方、本当の生き方を語る数多くの作品を生み出しました。
60歳で、「にんげんだもの」を出版、ミリオン・セラーとなり、広く世に知られますが、67歳で亡くなるまでその創作姿勢を崩さなかったといいます。
相田みつをさんの言葉には、数多く出版されている本で接することができますが、彼の「書」に出逢いたい!
丁度現在相田みつを美術館では、お花好きにも嬉しい特別企画展「星野富弘・相田みつを 花の詩画と書の世界」が開催中です。(2011年3月6日[日]まで)
そこで、今回の赤ちゃん連れでも楽しめるミュージアムは、東京の中心、JR有楽町駅前の東京国際フォーラム地下1階にある相田みつを美術館を取材してきましたので、早速ご紹介しましょう。
相田みつを美術館
http://www.mitsuo.co.jp/museum/
相田みつを美術館は、1996年(平成8年)9月、書籍等に印刷された「文字」とは異なる相田みつをさんの直筆の「書」を広く知ってもらいたいというご子息・相田一人さんの想いから、東京都中央区銀座に開館しました。
その後、2003年(平成15年)11月、東京国際フォーラム内に移転。作品鑑賞に1時間、鑑賞後の余韻に浸りながら過ごすのに1時間という意味で、「人生の2時間を過ごす場所」をコンセプトに設計された現在の相田みつを美術館をオープンしました。
鑑賞後の楽しみ方までデザインされた美術館、ステキな時間が過ごせそうですね。
アクセスはいたって簡単!
JR線でも東京メトロでも有楽町駅から徒歩3分。東京国際フォーラムのガラス棟エントランスからエスカレーターで地下1階に降り、インフォメーションに向かって進んだ突き当たりが美術館です。
美術館は第1ホールと別館である第2ホールで構成されています。
前述したように、現在開催されているのが特別企画展「星野富弘・相田みつを 花の詩画と書の世界」。(2011年3月6日[日]まで)
色彩豊かな花の詩画で知られた星野富弘さんと相田みつをさんのモノクロームの書とのコラボレーションで生まれた展覧会です。
第1ホールの受付でチケットを購入し入館すると、モダンな中にもナチュラルで落ち着いた空間が広がっています。
館内は、相田みつをさんが毎日散策なさっていたという栃木県足利市にある八幡山古墳群をイメージしてデザインされたそう。
エントランス正面には、「電子井戸」が設置され、底の部分には、相田みつをさんの
作品が映しだされ、美術館と企画展の紹介がされています。
展示室では、作品ひとつひとつが心に響く、相田みつをさんの大小さまざまな作品に出逢うことができます。
また、透き通った色彩の花の絵と詩で創作された星野富弘さんの作品とのセッションが楽しめる展示もあります。
愛読書だった岩波文庫版『正法眼蔵』などの遺品やビデオで、詳しく相田みつをさんの人と芸術世界が紹介されているコーナーもあります。
大きな本の上で筆を動かすと作品映像が表示される「電子ブック」やインタラクティブに映像を楽しめるコーナーは、こちらの美術館ならではのユニークな展示。
さらに館内で唯一写真撮影ができるコーナーもありますので、作品と一緒に記念写真を撮るのも楽しいかもしれません。
そして、もちろん作品鑑賞後の余韻に浸れるコーナーも用意されています。
さて、第1ホールで作品を堪能したら一旦館外に出て、第2ホールに向かいましょう。
第2ホールでは、「吉野富弘 花の詩画」展が開催されています。(2011年3月6日[日]まで)
群馬県に生まれた吉野富弘さんは、大怪我によるハンディを克服し、やさしい色彩で多くの花の詩画を描いてこられました。
今回の展覧会では、群馬県みどり市の富弘美術館開館20年を記念して、新作を中心に吉野富弘さんの様々な花の詩画の原画を鑑賞することができます。
富弘美術館
http://www.tomihiro.jp/
この第2ホールには、相田みつをさんのアトリエを再現したコーナーもありますので、お見逃しなく!
さて、相田みつを美術館では、2011年3月8日から7月3日まで、開館15周年・没後20年を記念して第47回企画展「ことばの力 書の力」が開催されます。
相田みつをさんが生涯をかけて求め続けた言葉と書が一つになった世界とは?
没後20年、改めて言葉と書という両面から作品に光を当てる展覧会。
「いのちの根」をはじめ「にんげんだもの」、「ひとりでもいい」など約70点
の作品が展示されるそうです。楽しみですね!
同時開催されるのが、「『くじけないで』99歳のデビュー 詩人・柴田トヨの世界展」。
90歳を過ぎて詩作を始め、2010年3月、98歳で初めての詩集『くじけないで』(飛鳥新社)を出版し、150万部(2011年1月現在)を超えるベストセラーとなり話題となっている柴田トヨさんの初めての展覧会です。
貴重な直筆資料や映像資料から彼女の詩の世界が紹介されます。
大先輩の女性詩人の作品と生き様、ママたちには必見なのでは?
さて、作品を鑑賞後のティータイムや一息入れたいときは、第1ホールの居心地の良いカフェが利用できます。
また、展覧会カタログ、ポストカードはじめ、様々なミュージアムグッズや作家関連本を取り揃えたショップでお気に入りの一品を探すのも楽しいかも知れません。
心に響く相田みつをさんの「書」に出逢いに、相田みつを美術館にいらしてみませんか?
1人で、2人で、3人で・・・
ゆったりと・・・
きっと良い時間を過ごすことができるでしょう。
相田みつを美術館では、随時ミュージアムセミナーなどのイベントが開催されていますので、お出かけの際は美術館ホームページでご確認ください。
赤ちゃん連れのお母様へ:
相田みつを美術館は、ベビーカーで入館できます。。
オムツ換えは、東京国際フォーラム内のバリアフリートイレが利用できます。
東京国際フォーラム
http://www.t-i-forum.co.jp/
このコーナーでは、お子様連れで楽しめる皆さまお気に入りの
ミュージアム情報を募集しています。
お問い合わせフォームから、是非お寄せください。
また、このコーナーへのご意見・ご感想もお気軽にお寄せくださいね。
お待ちしております。
相田みつを美術館
「星野富弘・相田みつを 花の詩画と書の世界」
《自分の花》 相田みつを
「星野富弘・相田みつを 花の詩画と書の世界」
《同じ重さ(ツバキ)》 星野富弘
電子井戸
電子ブック
第47回企画展「ことばの力 書の力」
《いのちの根》1979年 相田みつを
カフェ
ショップ
相田みつを美術館
住所:
東京都千代田区丸の内3−5−1
東京国際フォーラム 地下1階
TEL: 03-6212-3200 (代表)
03-6212-3202 (24Hテレフォンガイド)
詳しくは、直接お問い合わせいただくか、
相田みつを美術館をご覧ください。
*こちらの記事は相田みつを美術館より許諾をいただいております。
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©相田みつを美術館