アート&カルチャー


第124回 国立国会図書館 国際子ども図書館
 International Library of Children's Literature
(東京都台東区)



梅雨空も晴れ、キラキラと輝く夏がまもなくやってきます。

夏休みももうすぐですね!

今回は、そろそろ夏の長期休暇の計画をたてようかと思案しているママたちに お子さまと気軽に出かけられるとっておきスポットをご紹介しましょう。

東京のお子さま連れのお出かけは、「上野動物園」や「国立科学博物館」が定番ですが、 この夏は新装なった「国際子ども図書館」も加えてみてはいかがでしょう。

国際子ども図書館
http://www.kodomo.go.jp/

また、学齢期のお子さまのママたちには、お子さまの夏休みの宿題作戦として、早めの図書館! がおすすめです。テーマ決めやら資料集めに役立つこと請け合い!

そこで、7月のアート&カルチャーは、赤ちゃん連れでも楽しめる文化施設として、 東京・上野恩賜公園の緑豊かな一角に新しく生まれ変わった「国際子ども図書館」をご紹介しましょう。

2015年、新館アーチ棟が完成し、施設も内容も子どもの本の専門図書館としてとっても充実! お子さまにもママたちにもより魅力的な施設になりました。

取材してきましたので、早速ご紹介しましょう。

「国際子ども図書館」へのアクセスは、JR上野駅公園口から徒歩約10分。国立西洋美術館の先を右折、 東京国立博物館前を左折し、黒田記念館の三叉路を右折し、少し進むと左手に瀟洒な洋風建築が 見えてきます。こちらが「国際子ども図書館」です。

ところで、ご存じの方も多いと思いますが、「国際子ども図書館」は、国内外の児童書に関する図書館サービスを国際的な連携の下に行う 国立の児童図書専門図書館です。

2000年1月に国立国会図書館の支部図書館国際子ども図書館として設立され、同年5月に部分開館し、2002年5月に全面開館 しました。2015年には、新館「アーチ棟」が完成。現在は、リニューアル後の姿を順次現してきている旬の図書館。

「子どもの本は世界をつなぎ、未来を拓く!」という理念に基づき、 「児童書専門図書館」、「子どもと本のふれあいの場」、「子どもの本のミュージアム」 という三つの基本的な役割をもって活動しています。

そのサービスの基盤は、国立国会図書館の支部組織として、法定納本制度に基づき網羅的に収集、保存された 日本国内の児童書や児童雑誌、学習参考書などの国内資料と国際交換や寄贈によって収集した 約150の国と地域に及ぶ外国資料、さらに池田宣政コレクションやイングラムコレクション、 プランゲ文庫児童書コレクションなどの特色あるコレクションから構成されています。

これら膨大な資料の収蔵環境は、レンガ棟書庫(約40万冊収蔵)に加えて、 アーチ棟地下1、2階に今回新たに約65万冊規模の書庫が増設されたことで、格段に向上しました。

図書館施設は、子どもも大人も児童書の楽しさに触れられるレンガ棟と児童書の専門図書館の役割を果たす アーチ棟からなっています。

まずは、レンガ棟からご紹介してゆきましょう。 レンガ棟は、1906年帝国図書館として建設、戦後は、国立国会図書館の支部上野図書館であった建物をリニューアルした 東京都選定歴史的建造物です。

建物のそこかしこに残る、ベージュのゴマ掛けレンガや白い白薬掛けレンガ、赤い素焼きのレンガの積まれた壁面や 内装の漆喰装飾、寄木細工の床、シャンデリアなどが建物の古い歴史を物語っています。

1Fには、小さなお子さま向けの「子どものへや」、「世界を知るへや」、「おはなしのへや」があります。

「子どものへや」では、主に、小学生までのお子さまを対象とした絵本、物語、知識の本などが閲覧できます。

「光天井」といわれる影のできない照明や小さなお子様向けのスペースも設置された 読書空間で、大人も子どもも快適な読書を楽しむことができるでしょう。

その時々のテーマによる小展示もされていて、現在は、「海の本」と題し海にまつわる 絵本や物語がいろいろ展示されています。

「子どものへや」の奥には「世界を知るへや」があり、世界の国・地域の地理、歴史、民俗を紹介する資料など 子どもたちが世界に興味、関心を持ち国際理解を深めることを目的とする資料が揃えられています。

旧貴賓室だったこの部屋の天井中央の鏝絵(こてえ)と呼ばれる手の込んだ漆喰装飾や 寄木細工の床なども美しく復元されていますのでお見逃しなく!

さて次は2Fに進みましょう。(エレベーターあり)

2Fには、「児童書ギャラリー」と「調べものの部屋」が新設されました。

「児童書ギャラリー」は、明治から現代までの日本の子どもの本の歩みをたどる常設の展示室。 児童文学史、絵本文学史それぞれについて、各時代の特色や代表的な作品が紹介されています。 およそ1000冊の展示資料を手にとって見ることのできる本のギャラリーです。

また、中央の端末席では、国立国会図書館デジタルコレクション、絵本ギャラリーなども閲覧できます。

漆喰で仕上げられた4本の美しい柱が特徴の素敵な展示室で贅沢な読書体験ができるでしょう。

一方「調べものの部屋」には中学生・高校生が調べものやレポート作成をする上で、 参考になる資料約10000冊が並べられています。

芸術、歴史、言語など様々なテーマの本が揃っていて、大人も楽しめる資料満載!中高生だけでなく どなたでも手に取って閲覧できる嬉しいサービスです。

さて、3Fには、「本のミュージアム」と「ホール」があります。

「本のミュージアム」では、2016年7月24日(日)まで、国際子ども図書館リニューアル記念展示会「現実へのまなざし、 夢へのつばさ:現代翻訳児童文学の半世紀」と題する展示会が開催されています。

1970年代以降に邦訳された海外児童文学の多様性を、およそ300点の資料を「子ども像の展開」「家族像の変容」「ジャンルの崩壊」「タブーへの挑戦」 「戦争への視点」「旧作の再解釈」「ファンタジーの隆盛」「1970年代以降の注目作家」という8つの視点に分類し、 紹介しています。さまざまな言葉に訳された日本の児童書やドラマ化、アニメ化された海外児童文学の紹介もあり興味深いです。

次は、休憩用の椅子が置かれた気持の良いラウンジを通り、「ホール」に向かいましょう。高い天井にとりつけられた昭和期のシャンデリアと 壁のブラケットが印象的な「ホール」には、国際子ども図書館の歴史や建築、活動などを詳しく紹介する常設の展示コーナーがあります。 建築模型やパネル展示などで、図書館の全貌が紹介されています。

レンガ棟の見どころとして忘れてはならないのが1Fから3Fまで吹き抜け構造の大階段。 天井にとりつけられたシャンデリアは、真鍮の本体とガラスシェードがエレガントな創建当時のもの。 また、鋳鉄製の手摺や裏側のフローリング材が独特の雰囲気を醸し出している魅力的な明治期のインテリアです。

さらに明治期のデザインで見落とせないのが、「おす登あく」と書かれた大きな扉の装飾や100年前の木枠の窓。 ともに3Fで見ることができます。

さて、新館アーチ棟へは2Fの渡り廊下で向かうのが便利です。2Fには、児童書に関する調査研究のための資料室 「児童書研究資料室」(入室には手続きが必要)、1Fには、児童書に関する講演会や各種研修、子どものための イベントなどが開催される「研修室」があります。

アーチ棟前の中庭にはテラスがありますので、お天気の良い日には、中庭に出て、ホット一息ティーブレイクするのも いいかもしれません。

レンガ棟1Fには、カフェテリアがありランチやティータイムに利用できます。

夏の一日、新しく生まれ変わった「国際子ども図書館」にいらしてみませんか?

図書館全体がギャラリーのような見どころ満載の館内を一巡するもよし、お子さまと「子どものへや」で 読書を楽しむもよし、「児童書ギャラリー」で日本の子どもの本の歩みをたどるのも楽しいことでしょう。

児童文学の好きな方には、2016年7月24日(日)まで「本のミュージアム」で開催されている 展示会も魅力的ですし、建築やデザインの好きな方には、明治、昭和、現代の建築デザインを体感できる貴重な場と なるでしょう。

4歳以上のお子さま連れの方には、「おはなしのへや」で通常毎週土曜日の午後2時(4歳から小学1年生まで)と午後3時(小学2年生以上)に 当日先着順で開催されている「子どものためのおはなし会」もおすすめです。但し、「子どものためのおはなし会」は、 夏休み期間(7月20日〜8月31日)は休止し、毎週木曜日に小学生向けとして開催されます。 (詳細は図書館HPでご確認ください。)

今年の夏は「国際子ども図書館」で児童書三昧がおすすめ!お子さまもママも充実した時間を過ごすことができるでしょう。

新生「国際子ども図書館」は、子どもも大人も楽しめる児童図書の宝庫、感性を豊かにする知のワンダーランド。 まるごと楽しむにはとても一日では足りません。

一年を通して、リピートして楽しめるお出かけスポットとしてもおすすめです。





【赤ちゃん連れのお母様へ】
「国際子ども図書館」はベビーカーで入館できます。
オムツ替えはオムツ替えシートが設置されている多目的トイレが利用できます。
小さいお子様連れのための休憩・飲食・授乳スペースがレンガ棟1Fに完備されていますので 安心です。





このコーナーでは、お子様連れで楽しめる皆さまお気に入りの ミュージアム情報を募集しています。 お問い合わせフォームから、是非お寄せください。
また、このコーナーへのご意見・ご感想もお気軽にお寄せくださいね。 お待ちしております。




国際子ども図書館 レンガ棟

国際子ども図書館 アーチ棟

国際子ども図書館・中庭

レンガ棟1F 子どものへや

レンガ棟2F 児童書ギャラリー

レンガ棟3F ラウンジ

レンガ棟3F 本のミュージアム

レンガ棟3F ホール

レンガ棟 大階段

アーチ棟2F 児童書研究資料室 

レンガ棟1F 休憩・飲食・授乳スペース







施設情報

国立国会図書館 国際子ども図書館   

住所:東京都台東区上野公園12−49     

TEL:03-3827‐2053(代表)
   03‐3827‐2069(自動音声による案内)

開館時間: 9:30〜17:00


休館日:毎月曜日、国民の祝日・休日、(こどもの日は開館) 年末年始、第3水曜日(資料整理休館日)

入館料:無料

詳しくは、直接お問い合わせいただくか、
国際子ども図書館をご覧ください。

*取材協力・掲載許諾:
国際子ども図書館
禁無断転載