いよいよ草木が芽吹くという弥生3月がやってきました。
桃の節句に始まり、桜の開花を経て、春本番へと向かう月。
まだまだかたく閉じた桜の蕾を見上げ、うららかな春が待ち切れない方、
一足早く春本番を味わいたい方は、美術館で「春爛漫」を味わってはいかが?
東京世田谷区桜新町の「長谷川町子美術館」では、収蔵コレクション展「春爛漫」が開催中です。
(併設の長谷川町子原作展「町子かぶき迷作集」と共に2017年4月9日(日)まで)
長谷川町子美術館
http://www.hasegawamachiko.jp/
「長谷川町子美術館」は、『サザエさん』の作家として知られる漫画家長谷川町子さん(1920−1992)が
姉の毬子さん(1917−2012)と共に蒐集した美術品を公開することを目的に、1985年(昭和60)11月3日に
開館した美術館です。
そのコレクションは、作家名にこだわることなく、純粋に好きな作品を購入するという方法で集められた
日本画・洋画・彫塑・工芸品など多岐に渡っています。
1992年、初代館長、長谷川町子さん没後は、館名を「長谷川美術館」から現在の「長谷川町子美術館」に改め、
作品の収集・展示を継続されてきました。
年に4〜5回開催される収蔵コレクション展では、約800点に及ぶコレクションの中から
毎回テーマに沿った作品を、作家名やジャンルにとらわれることなく
自由な発想で展示、来館者にも自由な感性でご覧いただくよう心がけていらしゃるとか。
『サザエさん』の作家の美術館らしい運営コンセプトに心がなごみます。
そして、美術館の「町子コーナー」では、長谷川町子さんが描かれた『サザエさん』をはじめ『いじわるばあさん』や
『エプロンおばさん』などの漫画作品原画や町子さん作の陶芸や水彩作品などが展示。
毎年夏には、全館あげて、「アニメサザエさん展」を開催、『サザエさん』の原画とアニメの世界を紹介しています。
現在開催中の収蔵コレクション展「春爛漫」(2017年4月9日まで)は、季節に先駆けて春を味わえる展覧会です。
早速取材してきましたので、ご紹介しましょう。
「長谷川町子美術館」へのアクセスは、東急田園都市線桜新町駅下車徒歩7分。駅西口を出るとサザエさん一家の銅像が
出迎えてくれます。
駅西口前から進行方向左手一つ目の信号を渡り、角の銀行に掲示されている表示に従って「サザエさん通り」をしばらく直進、
三差路を右手に進むと左手に赤茶色の煉瓦の外壁が印象的なモダンな建物が見えてきます。
こちらが「長谷川町子美術館」です。
アプローチを進み入館、受付でチケットを購入し展示室に。収蔵コレクション展「春爛漫」は、
1階と2階展示室で開催されています。
鑑賞順路はなく自由にということなので、この日は2Fから観ることに。
展示室は、1階から2階にかけて中心部が吹き抜けになっていて、2階は、回廊を中心に作品が展示されています。
まず、例年展示されているという三栖右嗣の500号の華麗な大作「爛漫」に目を奪われます。
福島県三春にある有名な滝桜がモチーフとなっている作品。長谷川毬子さんがまず「爛漫」をとても気にいり収蔵。
「爛漫」の両側に展示されている「水辺爛漫」と「桜の径」も作家さんに描いていただいたとか。
「水辺爛漫」は咲き始めの桜、「桜の径」は散り際の桜をイメージしているそうです。
「爛漫」の前に立つとまるで滝桜が息づいているかのように感じられる迫力ある優品です。
3部作を構成しているのもステキ!
また、ポスターやチラシに掲載されている岡鹿之助の「献花」や「水辺の城」、ミューラーの「アネモネ文花瓶」、
エミール・ガレの「花とトンボ文花瓶」や「草花文花瓶」が展示されているコーナーも見ごたえあります。
さらに、大場茂之「刻刻」、藤井勉「カタクリ」などみどころ満載!ゆっくりと、花咲き乱れる春爛漫を楽しみましょう。
さて、2階の「町子コーナー」では、長谷川町子原作展「かぶき迷作集」が 開催されています。(2017年4月9日(日)まで)
幼い頃から歌舞伎に親しんでいた町子さんが、昭和27年〜30年にかけて雑誌『週刊朝日』に掲載した
歌舞伎漫画をまとめた単行本『かぶき迷作集』にスポットをあてた展示です。
歌舞伎によってインスパイアされた長谷川町子さんのユーモアたっぷり、カラフルな新しい漫画世界を楽しめます。
その他「町子コーナー」には、長谷川町子さんの生誕から『サザエさん』の作家として大成するまでを、
マンガの作品を用いながら歴史順に紹介するパネルや町子さん作の絵画や陶芸作品、漫画本などが展示され、
アニメーションも上映されています。
また、2F回廊の一角には、磯野家の家系図や磯野家縮尺模型が展示されていますので、お見逃しなく!
さて、1階展示室の「春爛漫」展では、鈴木一正「WHITE BEAR」をはじめ前原満夫「五月風」、
二川和之「春・奥入瀬」など白を基調とした春のすがすがしさを感じる魅力的な作品が並んでいます。
一角には、ミューラーの「アネモネ文ランプ」がやさしい光をなげかけています。
1階奥には、ミュージアムショップがあり、『サザエさん』の漫画本をはじめサザエさんグッズなど
多数取り揃えられています。
館限定のグッズもありますので、お立ちよりになっては?
春浅き3月、「長谷川町子美術館」で収蔵コレクション展「春爛漫」を楽しんでみませんか?
春をテーマにした長谷川町子さん姉妹の磨かれたセンスで蒐集された素晴らしい
アート作品たちを楽しみ、ステキな春時間を過ごすことができることでしょう。
長谷川町子ワールドの奥深さに触れることができるかもしれません。
「町子コーナー」も設置されていますので、お年寄りから小さなお子様までどなたにも
親しめるステキな美術館です。
春休みのお出かけスポットとしてもおすすめ!
また、長谷川町子美術館から桜新町駅までのサザエさん通りには長谷川町子美術館公認カフェ、
「リアン・ドゥ・サザエさん」がありますので、ティータイムや美術館帰りに
立ち寄られるのもいいかもしれません。
リアン・ドゥ・サザエさん
http://lien-de-sazaesan.com/
かわいくおいしいサザエさん焼きでホット一息くつろぐことができるでしょう。
【赤ちゃん連れのお母様へ】
「長谷川町子美術館」はベビーカーで入館できます。
2階への移動は階段になりますので、
だっこひもなどを携帯されるなどご留意くださいね。
このコーナーでは、お子様連れで楽しめる皆さまお気に入りの
ミュージアム情報を募集しています。
お問い合わせフォームから、是非お寄せください。
また、このコーナーへのご意見・ご感想もお気軽にお寄せくださいね。
お待ちしております。

長谷川町子美術館

収蔵コレクション展「春爛漫」
会場風景
2017年4月9日(日)まで

2階展示風景
岡 鹿之助
右:「献花」キャンバス・油彩
左:「水辺の城」キャンバス・油彩

1階展示風景

磯野家縮尺模型

町子コーナー

長谷川町子原作展「町子かぶき迷作集」

ミュージアムショップ

リアン・ドゥ・サザエさん

サザエさん焼き
長谷川町子美術館
(一般財団法人長谷川町子美術館)
住所:東京都世田谷区桜新町1−30−6
TEL:03-3701-8766
開館時間:
10:00〜17:30(最終入館は17:00まで)
休館日:
毎週月曜日(祝日の場合、その翌日)
年末年始、展示替期間
入館料:
一般 600円 / 大高生 500円 / 中小生 400円
詳しくは、直接お問い合わせいただくか、
長谷川町子美術館
をご覧ください。
*取材協力・掲載許諾:
長谷川町子美術館
禁無断転載