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第50回 ニュージーランドの永住権(その1)

今回はニュージーランドの永住権について書いてみたいと思います。その1は申請準備から本申請まで、その2は本申請から取得するまでです。

ニュージーランドの永住権に興味がある方は多いかと思います。私たち家族はつい先日、在NZ5年目にしてようやく永住権を取得しました。申請準備から約2年。いろいろ紆余曲折ありましたが、ここで私なりに振り返ってみたいと思います。

「EOI」を通過すると「本申請」への招待が届きます。ここではじめ て必要書類一式をそろえて提出することになります。

・本申請書類
・メディカルチェック(移民局指定のフォームによる)
・IELTSスコア(英語力の証明が必要な場合のみ)
・卒業大学の卒業証明書と成績(NZQAで認可された大学であること)
・過去に勤務した会社の納税証明書や会社案内、仕事内容(役職名)などを証明するレターなど
・現在の勤務先の契約書(役職や仕事内容など)と給与明細
・申請資格がある場合、その免許(NZQAで認定されたものであること)
・仕事の取引先・友人知人などからのレター
(日本語の書類の場合、すべての原本とあわせて正式な翻訳が必要です)

(メディカルチェック)
指定のフォームを持参してGP(ファミリードクター)などで行います。場所により価格に違いがかなりあるため、普段登録しているGPではないところに予約してお願いしました。

内容は、身体検査(身長体重などから聴力視力など)、過去の病歴等の記載、ドクターの問診による健康状態のチェックなど。尿検査、血液検査、レントゲン撮影。結果が出て一通り記載してもらって引き取りまで数日かかります。

ここで数値に問題がある場合、再検査になることも。また移民局に提出後、再検査要請で差し戻されることもあります。

(IELTSスコア)
永住権申請の際に英語力の判定基準として用いられるのが、IELTS(アイエルツ)という試験のスコアです。
IELTSはヒアリング・リーディング・ライティング・スピーキングの4科目があり、すべて記述式(マークシートではない)テストです。詳しくはIELTSを主催するブリティッシュカウンシルでご覧ください。http://www.britishcouncil.org/jp/japan-exams-ielts.htm

スコアは1から9のバンドスコアで表され、私たちの申請時は、申請者本人は6.5ポイント、家族は5.0ポイントが必要でした。また家族でも所持資格を申請する場合は6.5ポイントが必要です。このスコアも変更されている可能性があります。

すでに十分な英語力があると証明できる場合(英語を使用する職場でマネージャー以上の職に1年以上就いている、大学で英文科であったなど)は試験が免除される場合があります。ただし申請時は免除されても実際の面接などで英語力が疑われ、スコア提出を要請される場合もあるいうことです。

(卒業大学)
4年制大学の卒業でbachelor(学士)として申請できますが、卒業大学がNZQA(ニュージーランド資格審査審議局:http://www.nzqa.govt.nz/)にて認定されていることが必要となります。EOI提出時には仮認定(Pre-assessment Result)をオンライン上から数日で発行してもらい使用しましたが、本申請には本認定(International Qualifications Assessment)が必要となり、時間も費用もかかります。なおすでにNZQAのリストに載っている大学の場合、認定の必要はありません。

すべて日本語と英語の証明書を卒業大学から取り寄せて提出しました。

(過去の勤務先からの書類)
過去の職務経歴を申請する場合、現在の職種と関連するものである必要があります。会社の規模や内容を示す会社案内のカタログや、上司(社長)などからの職務内容を証明するレター、実際に勤務していたことの証明として納税証明書などを提出しました。

(現在の勤務先からの書類)
現在の勤務についての契約書や給与明細、IRDからの年収証明(summary of earnings)を提出をしました。
(申請資格について)
申請できる資格はさまざまあり、それによりポイントが加算されます。
私も日本の一級建築士免許を所持しているので申請資格はありましたが、英語力(IELTS6.5ポイント以上)もあわせて必要となるため申請しませんでした。また余談ですが、その資格により仕事をする場合、医師や看護士などはもっと高いIELTSのポイントが必要となります。

(取引先や友人からのレター)
英語力や仕事内容、人柄などを推薦してもらうレターです。仕事の取引先からは、仕事上のスキルや英語力などの推薦、友人知人からは人柄や英語力、NZに貢献する人材であるなどの推薦をいただきました。

これらの書類を日本に申請したり人にお願いしたり、ひとつひとつそろえて翻訳をお願いして、ようやく提出となります。提出したあとは・・・オンライン上のステータスに「Residence」が追加されました。他にはなにもできることはありません。ただただ連絡を待つのみ。

そして数日後、パスポートを移民局に提出。そのまた数日後、移民局からステッカーがついたパスポートが帰ってきました。「Residence Permit」と「Returning Resident's Visa」の2枚のステッカーです。

これでニュージーランドにずっといられる、ホッと安心した我が家でした。

でも本当の意味ではまだ。これから2年間のうち、半年ずつNZに滞在しなければ永住資格は失効してしまいます。その期間を過ぎてはじめて正式な永住権取得となり、また新しいステッカーを貼ってもらいます。

これでこれからもひきつづきニュージーランドで暮らしていくことができます。より深くニュージーランドのことを知って伝えていきたいと思っていますので、これからもどうぞ末永くよろしくお願いします。

永住権について細かく書かれているサイトはたくさんあるかと思いますので、実際の申請についてはいろいろご参照いただくとよいかと思います。また、移民法のルールはとても変更が多いため、常に最新の情報を入手していただく必要があります。ここではあくまでも私たち家族のケースをご紹介しましたが、すでに変更されている箇所もあると思いますので、どうぞご注意ください。

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[ 作者プロフィール ]

TATSUさん
TATSUさんの愛犬
NUNOくんです。
よろしく〜。

すっかりNZにはまってしまい、和風CafeをNZでオープンすることを夢見る主婦。
市場調査といってはCafeへ行き、メニュー研究のためといってはお菓子を作って食べる、などなど、のんびり楽しいNZ生活を楽しんでます。