第3回 Boulevard de Raspail (ラスパイユ大通り)
〜Raspail Bio Marché(ラスパイユ・ビオ・マルシェ)〜
パリ7区からはじめた”Flânerie ”(そぞろ歩き)第3回目は、
今回のパリ漫歩のハイライトのひとつ、6区の
ラスパイユ大通り(Boulevard de Raspail) に日曜日ごとにたつビオ・マルシェを歩きます。
パリジャンやパリジェンヌたちの毎日の食材を仕入れる場は、一般的には、スーパーやMarché(マルシェ)。そして、以前ご紹介した、テルヌやムフタールなどの食料品店街が加わることもあります。
近年、消費者のオーガニック志向によって大小のオーガニック専門店派も増えているかもしれません。
マルシェには、常設の屋根のあるマルシェ・クヴェール(Marche couvert)の他に広場や大通りを利用し、特定の曜日に開設される露天のマルシェ・デクヴェール(Marche decouvert)があります。
さらに、近年活況なのが、マルシェ・デクヴェールの数箇所で開かれているビオ・マルシェ。
その代表格が、ラスパイユ大通りに毎日曜日に開設されるラスパイユ・ビオ・マルシェ(Marché biologique Raspail )。こちらは、火曜日と金曜日には通常のマルシェ・デクーヴェールが開設されています。
今回のそぞろ歩きの場は、ラスパイユ・ビオ・マルシェ。早速でかけてみましょう。
マルシェのオープンは、午前9時ごろですので、混まないうちにでかけた方がベター。夜明けの遅い冬のパリのまだ明けきれない空の下、サンジェルマン・デプレからモンパルナス方面に向かいます。
マルシェに近付くと、大きな買い物カートを引いて、すでに買い物客が集まってきています。
近くに車を止めたり、わざわざメトロで最寄のレンヌ(Rennne)駅から上がってくる人も。
ビオ・マルシェをそぞろ歩く前に、BIOマルシェについてちょこっと説明。
ビオ・マルシェとは、BIO農業(Agriculture Biologique)から作られた農産物や製品が販売されている市場。
Agriculture Biologiqueというのは、関連情報を発信しているAgence BIOのウェブサイトによれば、環境と、農業に携わる人たちの自立の両立を目指す農業のことで、土や自然資源、環境を保全し、自営農の方々を維持することをコンセプトにしているようです。
Agence BIO
http://www.agencebio.org/
一般的には、有機栽培されたお野菜や果物を中心に、乳製品、加工食品や日用品など
BIOで生産された商品は多岐にわたっています。
近年フランスでは、Agriculture Biologiqueに携わる方々も消費者も年々増加しているよう。
それでは、BIO商品はどのように見分けるかというと、一般的には、写真にもあるように緑と白のかわいらしいABのラベル(label Agriculture Biologique)が表示されているかどうかが目やす。
ABマークは、Agriculture Biologique の頭文字でフランス農務省(Ministere de l'agriculture francais)が認定しています。
日曜日のみ開かれる、ビオ・マルシェ・ラスパイユは、野菜や果物、乳製品やワイン、パンやはちみつ、石鹸までも有機農法や有機栽培などで作られた様々な品物が豊富に並びます。週に一度なので、買い物客も、大きなキャリー持参。
BIOの果物や野菜は、フランス各地のBIOファームからダイレクトにやってきます。ABマークと地域が大きく表示されているので分かりますね。AGRICULTURE BIOLOGIQUE のマークの下で、お買いものに熱中するマダムたち。少しでも質の良い食材を手にいれようとするのはどこも同じですね。
犬とお散歩ついでに来ている人、若い人もリュックで買出し!?
BIOチーズ(FROMAGERIE BIOLOGIQUE)の売り場は広く、様々なチーズが並びます。
フランス各地には、様々なチーズがあり、大小さまざまな生産者がいるということでしょう。
ビオのフランスパンもでています。
おいしそうなバゲットですね。
お値段は全体に通常より少々張るようですが、安全・安心のBIO食材は、形は少々いびつだったり虫くいがあっても、新鮮で美しい素材本来の色をしています。
ラスパイユ・ビオ・マルシェにはこの他にもさまざまなお店が出店し、
見ているだけでも楽しい食の宝庫です。
この続きは次回。お楽しみに・・・