特集: タイムシェアで過ごすHOLOHOLO DAYS
第12回 Hawaii's Plantation Village



ホノルルから車で30分、ハイウェイH1で西に向かうとワイパフという日本人にはあまり馴染みのない出口があります。

今回、ご紹介するHawaii's Plantation Village は、このワイパフの出口から10分ほどの所にあります。実はこのワイパフ、あまり治安のよいところではないので、車で行ってハイウェイから降りたら目的地まで不用意に寄り道をしないで行くことをおすすめします。


<Hawaii's Plantation Village>

このVillage,日本のガイドブックにもほとんど紹介されることのないとってもマイナーな施設ですが、のんびりした雰囲気とボランティアのガイドさんの温かいおもてなしが、 なんともハワイらしい時間を味あわせてくれるのでお気に入りの場所です。

また、各国からの移民とサトウキビ栽培の歴史を知るには欠かせない場所になっています。




<ビレッジの様子>

先ずは、受付で入場料を払うと日本人には日本語のわかるガイドさんがついてくださって園内を周ります。私が最初にこの場所を訪れた時には、日系4世のおじいちゃんがガイドさんでした。

ハワイで日系のお年寄りとお話しするといつも思うことなのですが、彼らの話す日本語が本当にきれいなことに驚かされますし、現代の日本人よりもずっと日本の習慣や行事を大切に暮らしているので、頭が下がります。

さて、中国、ポルトガル、プエルトリコ、フィリピン、と1900年〜1930年代の住居をそのまま移築、修復したものを順番に周っていきますが、どの住居も大変質素ながら、それぞれの国の特色が色濃く出ています。


<ポルトガル移民の家>


<中国人会議所>

日本人の私にはやはり日本移民の住居や施設がどこか懐かしく、また異国で過酷な労働に耐えながら自分たちの基盤を築いた先人たちの思いが伝わって来るような気がします。

豆腐屋、風呂屋、若宮稲荷神社、お相撲の土俵まであって少ない余暇を祖国を思い出しながら楽しんだ様子もうかがえます。


<日本人移民の家>


<若宮稲荷神社>

もう一つ、このビレッジで楽しめるのが、世界各国から運ばれてハワイに根付いた植物がたくさん植えられていて、それらも同時に楽しむことができます。

なかでも面白いのはフィリピン移民の住居前に植えられているキャノンボールツリー、南米ギアナから持ち込まれた木で、その名の通り砲丸のようなまるい直径10〜20センチくらいの実が木の幹に直接実る大変ユニークな木なので、お見逃しなく。

ハワイらしくフルーツの木もたくさん植えられていて、ガイドさんが直接木からもいで味見をさせてくれることもあるようです。万病に効く、と言われているノニもありますよ。


<キャノンボールツリー>


<サワーサップ>


<クラウンフラワー>


<ノニ>

ビレッジの後半は古代ハワイから続くタロイモの栽培や魚の養殖池の様子が再現されています。広々としたタロイモ畑はやっぱりどこか日本の田んぼに似ていて懐かしい気分になります。


<タロイモ畑>

けっして派手ではありませんが、ゆっくりとした時間の流れるプランテーションビレッジで過ごす一日もいいかなと思います。とくに、お子様連れにはお勧めです。





【作者プロフィール】
熊沢万里子
武蔵野美術大学卒
練馬区、杉並区にてクレイクラフト教室Craft Gardenを主宰。
http://members3.jcom.home.ne.jp/0368448901/