錦秋の京都を巡る

第1回 洛北・鷹峯 (源光庵〜しょうざんリゾート庭園)



今月から”Flânerie ”(そぞろ歩き)は、海外から日本に移ります。

日本は近年、世界的な観光地として人気がある国ですが、 中でも京都の都市としての人気はダントツ!

最近は少々ヒートアップしてきていて、桜と紅葉のシーズンは国内外の観光客が多すぎる 感なきにしもあらず。

京都がマイ住みたい街ナンバーワンの筆者も最近は結構通っていますが、海外からの観光客の動向 も徐々に変化してきているよう。

そこで、フラネリーは、できるだけ混雑をさけ、落ち着いた京の街を歩こうと思います。

第1回目は、錦秋の洛北・鷹峯(たかがみね)エリア。

2014年のJR東海の「そうだ 京都、行こう。」キャンペーンでにわかに人気の出た地域かもしれません。

交通の便があまりよくないので、人出もそこそこ。静かにひなびた京都が味わえます。

鷹峯エリアの見どころは、まず「源光庵」。 1346年開基の曹洞宗の寺院で山号は鷹峰山。 正式には鷹峰山寶樹林源光庵だそう。



本堂の天井板は伏見桃山城から移築したもので、 1600年に徳川家家臣鳥居元忠らが石田三成に破れ 自刃したときの跡が残り、血天井となっています。

しかし、なんといっても心をひかれるのは、紅葉した庭園を望む「悟りの窓」と 「迷いの窓」です。丸い窓が悟りの窓、四角い窓が迷いの窓。

感覚的には納得できるような気がしますが、 真意はなんなのでしょうか?

紅葉シーズンは観光客が多く、悟っている暇がないかもしれませんが、
禅の極意を体験してみるのも良いかもしれませんね。

【源光庵】
京都市北区鷹峯北鷹峯町47
http://kanko.city.kyoto.lg.jp/

さて次は、光悦寺に向かいましょう。

光悦寺は、京の洛北、鷹峰三山(鷹ヶ峰、鷲ヶ峰、天ヶ峰)を望む 景勝の地にあります。




桃山時代から江戸初期にかけて様々な分野で活躍した芸術家、 本阿弥光悦は、一族を率いて徳川家康から授かったこの地に移り住み、 多彩な芸術家や工芸に携わるの職人等と芸術村を形成しました。



光悦亡き後の屋敷が寺となったのが光悦寺。
境内には光悦のお墓もあります。

また、境内には7つの茶室が点在し、趣ある景観を形作っています。



なんといっても見どころなのが、光悦垣。
紅葉とマッチして風雅な佇まいをかもしだしています。
必見です。



鷹峯を借景に紅葉を楽しめる散策路は格別!




京都洛北の秋を楽しめる絶好のスポットです。

【光悦寺】
京都府京都市北区鷹峯光悦町29

さて、光悦寺から、紙屋川に沿って金閣寺まで下る裏道は、
隠れた紅葉の名所!

けもの道のような細い急坂の古道にも出会います。(危険そうなので、別の道を行きましたが。)



途中には、吟松寺というお寺がありひなびた趣がステキ!



次は、ゆるやかな坂道を下り、庭園美で知られる「しょうざんリゾート庭園」まで行ってみましょう。



鷹ヶ峰を借景に広がるしょうざんリゾート京都の 一角にある日本庭園は、35000坪もの敷地に、 秋は紅葉、春は梅など四季折々に楽しめるスポットとして 知られています。



しょうざん庭園の北庭は、緑深い北山台杉の古木と 紀州石をベースに、紅葉した楓が華やかに舞う 景観美が見事!



紙屋川のせせらぎが流れ、茶室や屋敷が点在する庭園内を 回遊すれば、日本の秋をたっぷり堪能することができるでしょう。



京都洛北の紅葉の穴場スポットの一つです。

【しょうざんリゾート京都】
京都市北区衣笠鏡石町47
TEL:075-491-5101
http://www.shozan.co.jp/

この辺りには、バス通り沿いに京の白みそがおいしい「松野醤油」や「クロア」という 天然酵母の京都らしいこだわりのパンを焼くブーランジェリーも ありますので、お立ちよりになるのもいかもしれません。


「松野醤油」



「クロア」
京都洛北・鷹峯、かつての光悦芸術村の面影を残す紅葉の穴場を そぞろ歩いてみませんか?