特集: flânerie(そぞろ歩き)

<四季折々の京都>

第5回 ぶらり岡崎公園



永観堂から南禅寺と巡ったら、次に岡崎公園あたりを散策するのもいいかもしれません。

京都左京区岡崎は、東山や比叡山を背景に、東には南禅寺や永観堂、北には平安神宮がある一帯。 岡崎公園は、1895年に開催された第4回内国勧業博覧会の跡地の一部が公園になったものとか。

公園には京都国立近代美術館、京都市美術館、京都府立図書館、京都市動物園、周辺には、平安神宮はじめ、 ロームシアター京都、京都市勧業館みやこめっせ、疎水などが点在しています。

春の桜の頃は、岡崎桜回廊と呼ばれ疎水をはじめ桜一色になるそう。



今回は、まず平安神宮から巡ります。1895年(明治28)桓武天皇の平安遷都1100年祭を記念し桓武天皇を 祭神として創建された平安神宮。後に平安京最後の天皇である孝明天皇も合祀されました。

社殿は平安京の政庁の中心であった朝堂院の形式を約二分の一に縮少して復元されたものだとか。



今から1200年前、京都が生まれたばかりの風景を体感できる壮大な景観が広がっています。

京都三大祭の一つ、時代祭でも知られていて、平安京大内裏の正庁を模した応天門や大極殿など 朱塗りの建物が青空に映え、美しい風景を楽しむことができます。



また、春は、神苑でヤエベニシダレザクラが咲き誇ります。 回遊式庭園は、シダレザクラをはじめとする20種、300本の桜を楽しめる桜の名所として知られています。

DATA
京都市左京区岡崎西天王町
TEL:075-761-0221 
http://www.heianjingu.or.jp/




和風建物が印象的な京都市美術館は、1933年に開館した東京都美術館に次ぐ日本で二番目の大規模公立美術館です。 近・現代美術の収集と展覧などの活動をおこなっています。

京都市は、2019年に新館建設などリニューアルを実施するのに合わせ、昨年京セラ株式会社との間に50年間にわたる ネーミングライツ契約を締結しました。京都市京セラ美術館になるのも間もないでしょう。


京都市美術館
http://www2.city.kyoto.lg.jp/bunshi/kmma/index.html



対する京都国立近代美術館は日本の近代美術史、京都を中心に関西・西日本の美術に比重を置き、京都画壇の日本画、 洋画などを積極的に収集、展示している美術案。現在の建物(新館)は1986年に竣工。日本画、洋画、版画、彫刻および陶芸、 染織、金工、木竹工、漆工、ジュエリーなどの工芸、写真等のコレクションの中から適宜展示替を行い、 日本の近代美術の代表作や記念的な作品を中心に、欧米の近・現代の作品もあわせて展示しています。

京都国立近代美術館
http://www.momak.go.jp/



京都府図書館は、1882年創設の京都府が開設した集書院を前身とする 一般開放をした図書館としては日本で二番目に古い施設。 洋風の意匠が印象的です。



上の写真の電車も京都らしいたたずまいの観光案内所。詳しい案内をいただけて便利。



さて、「ロームシアター京都」は、2016年1月京都会館からリニューアルオープンした公立の文化施設。 創造・育成・交流・生活をキーワードに、主催公演・貸館利用など様々な舞台芸術活動を展開しています。

京都会館再整備事業を進めるにあたり、全国でも例を見ない50年間にわたるネーミングライツという形で ローム株式会社の協力を得ています。

ロームシアター京都
http://rohmtheatrekyoto.jp/




日本を代表するモダニズム建築の施設には、多目的ホールをはじめブック&カフェの蔦屋とスタバ、 レストランを備えるパークプラザも設置されています。



カフェ&レストラン「京都モダンテラス」は朝食からランチ、カフェ、ディナーまでオープン。

モダニズム建築ならではの特徴あるデザインを残す2F店内とテラス席でカフェや食事が楽しめます。 テラスからは、東山や比叡山を借景に四季折々の京都の自然を味わいながら、リゾートのような くつろいだ時間を過ごすことができるでしょう。

京都モダンテラス
http://www.kyotomodernterrace.com/




「ロームシアター京都」のお向かいには、「みやこめっせ京都勧業館」もあり、ミュージアムショップでは 京都ならではのお土産をさがすことができるかもしれません。

みやこめっせ京都勧業館
http://www.miyakomesse.jp/

各所で京都らしいリニューアルが進む岡崎は春のフラネリにおすすめのエリアですね。