特集: flânerie(そぞろ歩き)

<四季折々の京都>

第18回 平等院 

寒さの厳しかった冬の反動か今年の桜前線の北上は超特急!京都の桜の満開も早まっています。 昨年は、遅れているという話がもっぱらだったのに。全くもって最近のお天気は予測がつかないですね。

さて、京都市内の桜の名所は昨年かなり巡りましたので、今回は、京都を少し離れた宇治にある平等院をそぞろ 歩くことにしましょう。

平等院は、京都府宇治市にある藤原氏ゆかりの寺院です。 平安時代後期・11世紀の建築、仏像、絵画、庭園等を今日に伝え、「古都京都の文化財」として 世界遺産に登録されています。

鳳凰堂は、10円硬貨表面のデザインで、皆様にもおなじみですね。

京都からのアクセスは、JR京都駅からJR奈良線・みやこ路快速で20分足らず。 「宇治駅」からは、平等院表参道経由10分ほどです。



駅前通りを宇治川にかかる宇治橋まで出ると、道の両側にお茶屋さんが並ぶ平等院表参道に入ります。 そして、ほどなく平等院入り口に到着です。



入り口でチケットを購入すると見学は自由。



まずは、湖面に美しい姿を落とす平等院鳳凰堂を庭園側から鑑賞。 大屋根に鳳凰が飾られ、内部は絢爛豪華な宝相華文様や極彩色の扉絵で装飾されている美しい建物に感嘆!

「鳳凰堂」前の池を配した庭園(史跡・名勝)は、、創建当初は宇治川や、 対岸の山並みを取り入れて、西方極楽浄土を具現化したものといわれ、 各地の寺院造営に影響を与えたといわれています。



収蔵する国宝は、鳳凰堂(中堂・両翼廊・尾廊)、木造阿弥陀如来坐像 木造雲中供養菩薩像 52躯 、木造天蓋 、金銅鳳凰 1対 、梵鐘 、 鳳凰堂壁扉画など見所満載!

それらの平等院の多くの文化財は、境内の地下に設けられた平等院の博物館・鳳翔館で観ることができます。

館内は5つの区画にわけられ展示されています。特に展示室の壁全面に展示された26体の雲中供養菩薩像は必見です。



また、平等院出入り口付近には、藤の花がみごとに咲き始めていました。

DATA
平等院
宇治市宇治蓮華116
  TEL:0774-21-2861
http://www.byodoin.or.jp/


さて、平等院表参道には、宇治茶の産地だけあってお茶屋さんが数多くありますので、 お好きな茶葉を試飲してお気に入りをみつけてみては? また、お茶専門の資料館「宇治上林記念館」もありますので、のぞいてみては?


宇治川にかかる宇治橋までもどると、そのたもとには、紫式部の石像がたたずんでいます。 その背後に見える宇治橋は、「瀬田の唐橋」と「山崎橋」とともに日本三古橋の一つで、 646年(大化2年)に架けられたと伝えられています。



そして、さらに駅に近付くと、お茶処、「伊藤久右衛門」の本店があります。



茶葉の販売と共に、茶房では、様々なスウィーツをいただくことができます。 古民家も見学できますので、お立ち寄りになっては?

DATA
伊藤久右衛門
京都府宇治市莵道荒槇19-3
https://www.itohkyuemon.co.jp/

ランチやカフェには、居心地の良いお食事処「ロバ」へ。



レトロな内装の店内で、ゆったりと、丁寧に作られた和食が楽しめます。

DATA
お食事処 ロバ
京都府宇治市宇治壱番83
http://www.kyoto-roba.com/index.html