「My favorite parks」
【1】フランス・アヌシーのヨーロッパ公園
主人と私は大学の農学部の同級生で専攻がともに造園ということで
今から40数年前に造園設計事務所を創立しました。
その頃は造園といえばイコール植木屋さん?という時代。
実際は都市計画に始まりそこに緑地や庭園をデザインする仕事。
ランドスケープアーキテクト(造園設計家)は新しい分野でしたから
先進国の欧米の造園は必見で方々見聞の旅に出かけました。
その後、海外での仕事や海外の事務所とのコラボレート等も増え
役得と思い旅してきました。
そこで、今回から趣向も新たに、国内外を問わず心に残ったいくつもの公園を
紹介させていただくことにしました。題して「My favorite parks」。
第1回は、「フランス・アヌシーのヨーロッパ公園」。
スズランの咲く頃になると、この公園を思い出します。
ローヌアルプ地方サヴォア県庁の所在地アヌシーは欧州一透明度が高いと
言われるアヌシー湖畔の街です。
フランス観光開発機構公式サイト
http://jp.france.fr/ja/information/24130
駅から沢山の花々が植えられた道を10分ほど歩くと菩提樹の並木や緑の
芝生地が広がるプロムナード・シャン・ド・マルスでそこから運河に架かる
愛の橋を渡るとアヌシー湖畔のヨーロッパ公園です。
そこで行き交う人々は初夏の涼風を受けながらランニングや散歩を楽しんで
いました。
湖畔から一望に収める絶景は周囲の緑の山々、背後に楯のように並ぶ岩山群、
そしてずっと奥には白銀のアルプスが控えています。
近くの丘の上に立つ古城、風を受けて走るヨット、白鳥・・・・、
時が止まったようなとびきっり美しい景色でした。
公園の後方は中世の面影を残す旧市街で、運河沿いにはレストランやカフェが
軒を連ねて趣のある佇まいになっています。
湖と運河のあるここは「水の都」「サヴォアの宝石」とも言われ。窓辺を飾る
ゼラニュームや手入れの行き届いた花の設えでフランスの美しい村にも認定されて
いるそうです。