特集:「My favorite parks 」
【21】アルハンブラ宮殿A・・スペイン・グラナダ
この旅ではイベリア半島最南端のタリファ郊外からジブラルタル海峡を通して
アフリカ大陸に望みましたが、そのあまりの近さに驚きました。
<海の向こう、こんな近くにアフリカ大陸が見えるのです!>
朝、早起きしてタリファから大型船でモロッコのタンジールまで行って
みました。長いネグリジェのような民族衣装のおじさん達やカスバ=城壁
の街、迷路状の市場の喧騒、それらは珍しく+興味深く、近くてもスペイン
とは異文化圏なのだと納得した事でした。
<タンジールの街が一望>
18世紀、スペインでは王位継承戦争が起き、その後アルハンブラ宮殿は
荒廃していきました。
しかし19世紀後半に入って、アメリカの作家=W,アーヴィングが公使館書記官
として赴任した折、グラナダを訪ね、「アルハンブラ物語」を書きしるしました。
これがきっかけとなり、この宮殿が再び世界で注目されるようになりました。
改訂版は史実と伝説と創作が入り混じり、とても読み応えのある本です。
彼が長逗留したからこそ書けた歴史的な話、いくつもの塔や中庭にまつわるロマンス
や怖〜いスリラーなどなど興味は尽きません。(アルハンブラ訪問には必読です。)
<アルハンブラ宮殿の夜明け>
<美しい庭園>
<噴水の中庭>
<ペーヴメントも小石を使った美しい模様>
<豊富な水を遊ばせた噴水>
<窓の外に広がる街並み>
<まず出迎えてくれた紅葉のツタ>
現在のアルハンブラ宮殿は長い間のキリスト教徒による改造や戦争による被害
により大きく変化してしまった面影をなるべく築造当時に近づくように修復を
続けているそうです。
秋ですのに手入れの行き届いた庭園には花々がが咲き誇り往時の栄光に思いを
馳せるひとときとなりました。
参考図書
「アルハンブラ物語」上・下
ワシントン・アーヴィング著
岩波書店・1997