第3回 ローマ観光二日目 ボルゲーゼ美術館 (Museo e Galleria Borghese)

今回のローマ観光のハイライトは、ボルゲーゼ美術館。

Galleria Borghese(英語版あり)
http://www.galleriaborghese.it/

この美術館は、ローマ市北部にある広大な緑深いボルゲーゼ公園の中にあります。
ボルゲーゼ家歴代がコレクションした、素晴らしいイタリアルネッサンス・
バロック美術を観ることができます。

ボルゲーゼ美術館

ボルゲーゼ美術館

ボルゲーゼ家はシエナ出身で、教皇パウルス5世を出した名門貴族。
近年修復されたという美術館建物は、イタリアの青い空に映えすっきりと素敵です。
重厚な宮殿というより女性的な瀟洒なたたずまいは、
シピオーネ・ボルゲーゼ(1576−1633)の夏の別荘だったからでしょうか。
17世紀前半のもので、設計者はオランダ人のサンテンとされています。
シピオーネ・ボルゲーゼは枢機卿で当時の芸術家のパトロンでもありました。
19世紀初め、ナポレオンによって、多くの美術品が
フランスに持ち出され、ルーブル美術館に移されたそうですが、 まだまだルネサンス・バロックのすばらしいイタリア美術品が数多く伝えられています。

2階には彫刻、3階には絵画が展示されています。
中でも、バロック彫刻の巨匠・ベルニーニの『アポロンとダフネ』はこれが大理石かと思うほど繊細で躍動感のある傑作。とにかく彫刻はどれもすばらしい!
絵画では、カラヴァジョの有名な『病めるバッカス』は圧巻でティツィアーノの『聖愛と俗愛』には感動しました。
入館するためには予約が必要なのですが、当日券がsold outされていても、
結構キャンセル待ちで入れる可能性があります。

荷物は貴重品以外、クロークに預けるよう厳格に言われました。
入館するには色々大変ですが、それだけの価値はありますよ。

併設のカフェはカプチーノもサンドイッチもとてもおいしくおすすめ。

主な収蔵品
ベルニーニ『アポロンとダフネ』(1622年−1625年)
ベルニーニ『プロセルピーナの略奪』(1621年−1622年)
コレッジオ『ダナエ』(1531年)
ティツィアーノ『聖愛と俗愛』(1514年頃)
カラヴァッジオ『病めるバッカス』(1593年頃)

ボルゲーゼ美術館で圧倒された後は、南に下りながら、さっと定番スポットを巡ります。

スペイン広場のスペイン階段

スペイン広場のスペイン階段

映画「ローマの休日」で、オードリーがアイスクリームを食べながら階段を下りてくるシーンがありましたね。階段上は、トリニタ・デイ・モンティ教会。広場から高級ブティック街コンドッティ通りに続きます。1760年創業の「カフェ・グレコ」もこの近く。

サンタンジェロ城

サンタンジェロ城

135年に皇帝ハドリアヌスとその家族の霊廟として建造されました。左にはテヴェレ川にかかる美しいサンタンジェロ橋も見えます。

フォロ・ロマーノ

フォロ・ロマーノ

古代ローマの宗教上、政治上、商業上の中心地の遺跡。
19、20世紀に発掘されました。
正面の8本の円柱は、ローマの農業神、サトゥルヌスの神殿。
12月のこの神の祭りがクリスマスの風習になったと伝えられているそうです。

ローマには、限りなく見所がありますが、このあたりで地方へと出てみましょう。
イタリアは、地方も面白いです。もともと都市国家ですから、
中央と地方というカテゴリーが通用しないのかもしれませんが・・・
お楽しみに!