第5回 シエーナ (Siena)
シエーナは、トスカーナ地方の中心部に位置し、3つの丘の上に建て
られた
フィレンツェと並ぶ魅力的な古都です。
旧市街は地区ごとユネスコの世界遺産になっています。
フィレンツェはルネッサンス期に華開いたのですが、シエーナは少し遡ったゴティッ
ク期に栄え、
中世の面影を色濃く残しています。
シエーナ旧市街を望む |
商業と金融業で繁栄したこの壮大な城壁に囲まれた中世の街は13,4世紀独立共和国として強力な組織を持ち、フィレンツェと抗争を繰り返したのでした。
ブッブリコ宮殿 |
芸術面でもフィレンツェとは傾向を異にしたシエーナ派を生んでいます。 ビザンチン風の華麗なゴティック絵画は独特で、 ここでしか観ることができない作品も多数。
ずっと以前は街の中心まで、車で入れたのですが、
今は大地下駐車場ができていて、印象が変わってしまいびっくりです。
駐車場の入り口がどこか日本人女性に声をかけられたのですから
日本人観光客もふえたのですね。
見所はなんといってもカンポ広場。
ゆるやかに地形にそって傾斜している貝殻状のとても美しい広場です。
世界で最も魅力的な広場の一つといっても良いでしょう。
カンポ広場 |
レンガ色の石畳のカンポに8本の白い放射線が引かれたすばらしいデザイン。 このデザインは職人と銀行家の小市民階級出身の9人のメンバーから構成された シエーナの政府のシンボルとか。
マンジャの塔 |
霧の中、この広場立っていると幻想的で、 まるで、別世界に迷い込んだような気分になります。
ここはパリオと呼ばれる裸馬のレースが開催されることでも有名ですね。 17のコントラーダといわれる地区が競い合うシエーナの伝統的お祭り。
この広場を見下ろすように、エレガントなブッブリコ宮殿があります。
建物左側には102メートルのマンジャの塔。
この宮殿内のシエーナ派のフレスコ画なども見逃せません。
ずっとたたずんでいたいカンポ広場のほど近くには
外壁を白と濃緑色とピンクの大理石の縞模様で飾られた壮麗なドウオーモも。
ドゥオーモ |
また、シエーナ派をもっと良く見たい方は国立絵画館でじっくりシエーナ派のコレクショ ンを 楽しむのも良いでしょう。
以前は、フィレンツェからブドウ畑をぬってくねくねとした田舎道をとばしたもの でしたが、 ダイレクトのハイウェイもできていて、フィレンツェまでは一走りです。