ドイツ・ファンタスティック街道と南仏の美しい村を訪ねて
Fantastic Road in southwest Germany & the beautiful villages in French Riviera
3.花の島マイナウーその@ダリア園
ドイツファンタスティック街道の南端に位置するボーデン湖(Bodensee)は、
ドイツ、オーストリア、スイスの交わる国境に位置する国際湖沼。
コンスタンツ湖とも呼ばれ、アルプス地方ではレマン湖に次ぐ大きさ、琵琶湖よりひとまわり小さい規模の湖です。
この地域の歴史は古く、すでに紀元前4世紀ころ湖畔にケルト人が住み着き、
前1世紀にはローマ帝国が拠点を築きました。その後ゲルマン大移動で、
次第にゲルマン化されていき、中世以降、ドイツ、オーストリア、スイスを結ぶ
交易の中心として発展しました。
湖畔では、リンゴやブドウが栽培されており、ワイン生産も盛ん。
また、ボーデン湖にはライン川が流れ込んでいて、
その流れの一部はシュトゥットガルトなどの工業都市へと運ばれ、
工業用水などに用いられているそうです。
今回ご紹介するマイナウ島は、ボーデン湖の西側湖畔の中央北部に位置する
ボーデン湖随一の観光スポット。
花の島として有名です。
マイナウ島
http://www.mainau.de/
島へは、今回滞在していたのが湖東側だったので、メーアスブルグ(Meersburg)から船で入ります。
BSB社の遊覧船 |
島全体が広大な庭園で、様々なガーデンデザインが見られるため、ゆっくりまわれば、
半日は要しそう。
帰りの船の時間と生憎の天候のためまずは、庭園の秋季最大の見所、ダリア祭が開催されているダリア園を目指し、周ることに。
まず目についたのが、ボーデン湖をデザインした花壇。
湖畔の主要な街の名称とスイス、オーストリア、ドイツの国旗の付いた立て札が。
マイナウ島 花壇 |
しばらく進むと、「イタリア式階段の滝」が現れます。
この滝は地中海式テラス庭園と湖岸の庭を結んでいます。
マイナウ島イタリア式階段の滝 |
その先の南斜面一杯に、それはもう見事なダリアの園が広がっていました。
マイナウ島ダリア園 |
ダリアは、まず、18世紀にメキシコからスペインに渡来したようです。
とても太陽を好む花。日本ではどちらかというと、
農家の庭先が似合うような印象の花ですが、
ヨーロッパでは秋の花壇を彩る代表的な花として愛されています。
そういえば、何年か前の10月、英国の美しい庭園として名高いシシングハーストの
赤いダリアの花壇も、印象的でした。
ダリア園 |
とてもダリアとは思えないような素晴らしい大輪。
12000株、250種の中から選ばれる「ダリアの女王」コンテストも開催されます。
ダリア園 |
彫刻とのコラボレーションもステキです。丁度Stefan Szczesny と言うドイツの現代美術の作家さんの展覧会がマイナウ島全体を使って開催されていました。
古い品種も新しい品種も含めたすべての品種がこのダリア展では
展示されるそうです。ヴァラエティに富んだ色彩、
背の低いものは30センチ、高いものは、2メートル
という背たけの違った品種の演出も見事!
ダリア園 |
庭園オープン時間中でも何人ものガーデナーたちが、
ダリアの園に入って、花の手入れに余念がありません。
ダリア園はダリア農園で育てた新品種を調査したり、
ヴィジターからのアンケートも行われているよう。
マイナウ島では、いち早く環境問題にも取り組み、様々な配慮がなされているとか。
45ヘクタールもの広大な庭園、「花の島マイナウ」の魅力は、まだまだ続きます。
次回をお楽しみに。